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2001/04の湾岸署

[2001年04月30日(月)]

助手席の真下が地図を持ってブツブツいっている。
「次の交差点はどっちだ?」
と運転している青島が訊く。
「えーと・・・右・・・じゃなくて左・・・あ、まっすぐか」
と真下が言う方向に車が右往左往する。
「おい!どっちだよ!」
怒鳴る青島。
「あ・・え・・あの、ここどこですか?」
真下は情けない顔をした。
「ああっ!もうっ!」
路肩に車を寄せ、車から飛び出る二人。
青島は真下から地図を奪うとボンネットの上に広げた。
「目的地はどこよ」
と訊くと、真下は地図上を指で指し示した。
「えっとここは、江洋町三丁目で・・・。ばか、お前全然反対方向じゃないか」
「いや、あの、その・・」
「真下お前、方向音痴か。それでよく刑事なんてつとまるよなぁ」
呆れる青島。
「あ、でも上がいるみたいですよ」
と真下が道の反対側を指し示した。
見慣れない婦警がとぼとぼ歩いている。新人らしい。
「ん?」
青島が目を凝らすと、彼女の手元には地図とコンパス。
彼女は、
「ここは・・あれ?三丁目?そうすると一丁目は北・・あ、北東ね。ってことは・・・」
と言いながら地図とコンパスの位置を変えずに自分の体をぐるりと回した。
「大丈夫か・・あれ」
腰に手を当てため息をつく青島。
そのうち彼女の携帯電話が鳴った。
「あ、高橋課長。えっ、いや、まだ。今?三丁目のあたりです。はい、もうちょっとかかると思い・・・あっはいっ、すいませんっ」
空にお辞儀をしている。
「あれよりましでしょ」
と真下。
「ちゃんとコンパス持ってるじゃないか。向上心があるだけお前よりマシだよ」
というと、ガードレールを飛び越えて彼女を助けに行く青島であった。

[2001年04月27日(金)]

真下がくしゃみをしていた。
ようやく花粉症の落ち着いた武が面白そうに見ていたが、午後になって二人とも風邪を引いてしまうのだった。

[2001年04月26日(木)]

青島が傷害容疑で中年のサラリーマンを連れて戻ってきた。
しかし取調室がいっぱいで仕方なく応接室で取り調べを行うことに。
それを外から見ていたすみれは、誰の接待をしてるのだろうと首を傾げた。

[2001年04月02日(月)]

「大ニュース!室井さんが湾岸署配属ですって!」
と真下が叫びながら入ってきたが
「おめぇエイプリルフールは昨日だぞ」
と和久に簡単に看破された上に突っ込まれていた。

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