今日の湾岸署
[2006年05月26日]-(1/1)
「で、沖田管理官とは話せたわけ?」
とすみれ。
刑事課である。
中西が係長席でアクビをしている以外、誰もいない。
「いや、なんかそのままバタバタで、俺らは裏付けあったし、結局何もなかったよ」
と、書類を書きながら答える青島。被疑者宅から押収して来たらしいDVDたちが無造作に置かれていた。
「ふーん、デートのお誘いかしらね」
と笑いながらクルリと椅子をまわし振り向いたすみれだったが、青島は後ろを向いたまま
「いいねー、年上の魅力」
と棒読みで答えたあと
「『砂の器』・・・と」
と書類にタイトルを書き込んだ。
「よし、これで終わりっ」
散らばったDVDを整理して箱に詰める。書類は魚住の机の上に置いた。
「しっかし、一時の喧噪に比べたら、静かになって寂しくなったねー、ここ」
背伸びをしながら青島。
「そうねぇ。個人情報がどうとかで、観光係は一階になったしね」
とすみれ。
「じゃ、そろそろかえろっかな」
と腕時計を見る青島。
「じゃあたしも」
と後に続くすみれ。
その瞬間、頬杖をついていた中西の頭がガクッと落ちたのだった。
--Fin--
by かず
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